「駆~っ!」



振り返ると、長身の少女が手を振っている。

踏み出す度に、しなやかな肢体が踊り、ポニーテールが軽やかに跳ねる。

少女が並ぶ。

彼女、竜宮翔子は駆の幼馴染みであり、一応は、陸上部の同僚である。



「なんだよ、翔子?」

「駆。部活に来なよ」



軽く舌打ち。





また、それか。