インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

「も~、意地悪なんだから~」



ひかりは
プッとふくれっ面をするも、

すぐに
ほっとしたように笑った。



「ちなみに、その……カレシ……いるんですか?」



べつに
聞きにくいことでもないだろうに

恐る恐る尋ねるひかり。



「いないけど」



なんのことはない、
と即座に否定するあたし。



すると、
ひかりの顔がぱっと輝く。



朝から
よくそんな笑顔ができるなというくらいの

満面の笑み。



「なんだよ、うれしそうな顔して」



「いえ、なんか意外な気がして」



でも、
そんなひかりを見てると、

あたしもなんだか嬉しくなるから不思議。



「作らないんですか?」



「めんどいし」



セフレのことはいわなかった



余計なことはいわないとか、

セフレと彼氏は違うとか、そんなんじゃなくて



いえば
きっと
がっかりされそうで…。