インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

それがほんとの名前なら
もっとリアルな反応をするだろうけど、

たぶん
そうじゃないから……



「それで?いま、おいくつなんですか?誕生日とかもよかったら教えてください?」



ひかりが先を促す。



「はぁ……えっとぉ……1月25日…あんたと同い年……あとは想像に任せるってことで…」



生年月日。



こっちはおそらく
テキトーだろう。



そこへ
バスがやってきた。



昨日とは打って変わって、込んだ車内。



当然のように
ひかりはあたしの横に立った。



身長
ほぼ同じくらい。



だけど
体のラインは
向こうが明らかに細い。



それに
いい香りがした。



香水じゃない。



シャンプー?



体の匂い?



顔がほんのり赤い。



緊張してる。



まだ
初対面みたいなものだ。



無理もないかも。