「どうして謝るんですか?…」



ひかりが苦しそうに
息を吐きながらいった。



あたしの両腕に抱かれて、息も絶え絶えにぐったりしてる。



「あたしの存在が結果として、ひかりをこんな目に遭わせたから」



後悔してた。



ひかりの人生
を大きく変えてしまった、
それも悪い方向に、

その責任はすべて
あたしにある。



それなのに、
ひかりはちっとも
あたしを責めようとはしない。



「ううん。レイちゃんがいたから、一緒にいてくれてから、いまわたしはここにいるんです…」



「ひかり……」



「レイちゃんを守れてよかったです…」



無理に笑おうとしてるのか、
あたしを見上げるその瞳は、
責めるどころか
感謝してるようにも思えた。




クソッ。



あたしが
ひかりなら
よかったのに……



あたしが刺されればよかったのに……



あたしはどうなったっていいけど、ひかりは死んじゃいけない。