インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

べつに口に出して
訊いたわけじゃないけど、

ひかりは
あたしと目が合うと、
なにもいわずに
すぐに反らした。



ほらねっ
ひかりも
ムッとしてんじゃん。



そんなくだらねえこと
聞くまでもないってさ。



さぁさぁ、
そんなことより、
はやく帰って
昼ごはんの準備しなきゃ……



てか
スイカの重みで
指がちぎれそうんですけど……



「このまま無事に帰れるわけねえだろ。そいつを一発ぶん殴ったら、それで勘弁してやろうって思ってたけどよ……」



ふぅ~、
まだなんかいってるよ。



でも、
もう完全に
無視~



ひかりと繋いで手を
いったん離すと、
わざと見せつけるように
それを腰にまわした。



ほんとは
そうじゃないけど、
そうするのが効果的だと
思って挑発してやった。



よくわかったじゃ~ん、

あたしたち
デキちゃってんだよね~て……



だけど
正直なところ、
さっきから
肌が泡立ってた。