インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

なんだかんだいっても、その関係を容易に断ち切ることはできないだろうと思ったから。



あたしのひと言で、それを変にこじらせたりしてしまってはいけない。



そう思い直したから。



「わかんねえだろうよ。お前、いかにもバカそうだもんな」



「はぁ?」



「そういやぁ、お前さぁ、俺に惚れてたよな。けっ、こっちはいい迷惑だったぜ」



「……」



「ぜんぜんタイプじゃねえし。つぅかよ、前から気に食わなかったんだよ。チャラチャラしやがってよ」



そこまでいわれて、
さすがに
カチンときた。



だから
とりあえず
言い返した。



気にしているようなことをズバリ。



「だれがバカだぁ。チャラチャラだぁ。てか、お前なんかに惚れるかってんだよ。この近親相姦未遂のシスコン野郎が!」



ひかりの前だから、
彼女をこれ以上傷つけないよう、

それだけは
我慢するつもりだった。