やっぱり、
わたしに影響されてるのかしら。



それはそれで
嬉しいような
悲しいような気がするわ。



ん?


あれ?


なんか変?



わたくしったら、
お上品になってきてませんこと?



な~んてね!



その憎らしくも
可愛らしい仕草を、
あたしは夕日をバックに
目に焼きつけた。



しかし、
ここまで来たら
もう覚悟は決まってた。



明日にしようか
と思ったけど、
まだ日は高いし、
どうせ行くんなら
いますぐがいい。






駅前。



タクシーが一台。



女性の
タクシードライバー。



「いいですか?」



「……」



返事がないと思って、
よく見てみたら……



寝てるし……


口半開きで……




コツコツ。