こんな、
こんな超サイテー野郎を
好きだったなんて……



「バカ!甘ったれるんじゃねえよ!」



もう我慢の限界!



「だれだってなぁ、必死に働いてんだよ!まじめにコツコツお金貯めてんだよ!」



怒り爆発!!



「それなのになんだよ……情けねえ……情けねえよ……あんた腐ってるよ……」



「腐ってるねえ。まあ、なんとでもいってくれよ。だけど、ひかりには黙っててくれ……」



不敵な笑いを浮かべ、
上から目線であたしを見る、たける。



それでわかった。




そもそも
クールなイケメンではなく、
冷たいだけの
ひどい男だったということを。



「これ以上ショックを与えたくないからさ。まっ、いってもいいよ~。俺は責任持てないけどね」



「あんたねぇ~、それでもひかりの兄貴なの」



「兄貴は兄貴だよ。だけど、偽物のな」



「……」



それには言葉を失った。