それから
やっとのことでバスに乗せ、
さらに降ろしてからも、
ひかりはひと言もしゃべらなかった。



このまま、じゃあ、
といって別れるわけにもいかず、
ひとまずアパートに連れ帰った。



それから
急いで支度すると、
夕食の買い出しにいくといって、

ふたたび外へ。



正直に、
いまからたけると会う約束があるなんて言えなかった



いつだったか待ち合わせた、
バス停そばの喫茶店。



たけるはさきに来て
待ってた。



「やぁ」



目が合うと
向こうから声をかけてきた。



てか、
なんか暗いんですけど……



やっぱ、
ひかりが話したことと
関係あんのかな……


電話でも
元気なかったし……



「すみません。お待たせしちゃって」



「どうしようか?すぐ移動する?」



ほんとは
そうしたかった。