「それはわたしが、兄からすれば見ていて危なかったしいからですよ」



「そっかぁ~、こういっちゃなんだけど、もしそれがほんとなら、まったく血の繋がりがないん……」



最後までいえなかった。



ひかりが
ぎゅっと
あたしの腕を掴んだ。



「あっ、ごめん……」



「いえ、いいんです……」



「……」



「でも、ありませんよ。そんなことは絶対ありません」



邪推はやめてと
ばかりに強い調子で、
ひかりはきっぱり否定した。



「わたしにとって、お兄ちゃんはお兄ちゃんでしかないですから」



「……」



でも、
なにか釈然としないものがあったのか、

あたしを真正面から見据えるといった。



「お兄ちゃんのこと……ほんとに好きなんですか?」



いきなり
なにをいいだすかと思えば、
そんなことをいうひかり。



これには
まいっちゃった。