インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

ひかりは泣いてくれた。



「ほんとつらかったね、レイちゃん」



あたしのために泣いてくれた。



「でも、もう安心していいんだよ」



ジ~ンときた。



「あたしがついてるからね、なんにも心配しなくていいからね」



これを
ほかのだれかがいったら、
ちっとも心に響かなかったかもしれない。



「そうだ。わたしが……わたしがレイちゃんの家族になる」


そいつは
きっと偽善者……



「そして、わたしがレイちゃんのこと守ってあげる」



なにか
下心がある……



「ううん。それだけじゃないよ」



そう思って、
話したことを
後悔したと思う。



「わたしが…あたしがレイちゃんのこと……いっぱいいっぱい………愛してあげるから……」



そして悟る。



「だから、これから一緒に乗り越えていこうね」



一生、
その過去から逃れることも
乗り越えられることもできないと。