インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

そんな言葉ではうまく説明できないなにかを、ひかりに感じてた。



だからだ。



ひかりにはいえた。



なにひとつ気負うことなく、すべてを打ち明けられた。



なにもかも、
ひとつ残らず、
包み隠さず、
嘘偽りなく、

ありのまますべてを……



これまで必死に秘密を守り通していたのがウソのように。



言葉が
じわじわと溢れ出しては

涙とともに
ぽろぽろこぼれ落ちた。



ふたりが
はじめて会った、
バス停のベンチ――



「レイちゃん……」



あたしが
話し終わるのを待って、


ひかりは
全身で包むように

震える子猫みたいなあたしをしっかり抱きしめてくれた。



ぎゅーっ。






ぎゅーっと。








ぎゅーーーーーっとしてくれた。




そして、
泣いてくれた。



「わたし、悲しいよ、悔しいよ、腹立ってしょうがないよ……」