帰りの電車――



意外と空いてて、
すぐに座れた。



急に
現実に引き戻されたみたいで、
ふたり会話もなくぼっとしてた。




そしたら
うとうとしてきた。




てか、
眠りこけてた。




ひかりもそう。



さすがに
遊び疲れちゃったよ…



三度乗り換えて
ようやく最寄り駅に着くころには

もう真夜中だった。



僅かにだけど、
空には星が見えた。



夜風が
日に焼けた肌をやさしくなでた。



ひかりが歩きながら
どこかに電話してた。



なんとなく
予想はついた。



その内容もね。



それを
まだ了解したわけじゃないけど、
返事はもう決まってる。



今夜は
ひとりじゃいたくない気分……。



ほんと
祭りの後ってかんじ…。



この興奮は
そう簡単には冷めない



どうせ、
すぐには眠れないだろうしね。