インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

だけど、
いつまでも
ここにいるわけにはいかない。



「そろそろ行こっかぁ?」



あたしが腰を浮かしかけると、ひかりが制止した。



「その前に、あたしがちょっと見てきます」



「そうだな。じゃあ、あたしが見てくるから」



「大丈夫です。レイちゃんはここにいてください」



「ダメだよ、ひかりこそ、ここでおとなしくしてな」



「いえいえ、そうはいきませんよ。レイちゃんにもしものことがあったらいけないので」



「大丈夫だって」



「ここだけは絶対に譲れません。あたしがまいた種ですから。だから、レイちゃんはわたしが守ります」



ひかりが
あたしを守る。



唐突にそういわれても、
いまいちピンとこなかった。



「なにいってんだよ」



「本気ですよ、わたし。その証拠に……ほら…」



ひかりが
なにやらバッグから取り出した