よく聞き取れなかったのか、たけるが聞き返してきた。



「えぇ、もう7時すぎですよね。暗くなるのは遅いけど、やっぱ女の子だし、夜は心配ですよね」



常識的なことをいったつもりだった。



ところが、
たけるは気に食わなかったらしい



「それを君にいわれたくないね」



「え?」



いきなりそういわれて、
なんのことかさっぱりわからなかった。



「いまはそうでもないけど、ちょっと前まではよく君んちにお邪魔してたよね?」



「はい、まぁ…」



「それで遅く帰ってくるだろう。俺がどれだけ気を揉んだかわかる?」



「それは、ひかりも望んだことだし……」



「たしかにそうかもしれない。最初はいい友達ができて、あいつも嬉しそうだから、俺も許してたんだけど…」



許してた?



なにそれ?



いくら親代わりだって、

妹の友達を
兄貴が管理する
みたいなことがあってもいいの?