慣れないことをやるもんじゃない。



「あっ!」



気づかれちゃったよ
チッ……。



そして
性懲りもなく
やっぱり話しかけてきた。



「おんなじですね~、この近くなんですかあ」



「さあね」



そんなことに
素直に答える義務はないっつーの。



でもあんまりむげにしてると恨みを買いそうな気がして


それでしかたなく……。



「で、なんか用?」



少しくらいなら付きあってやることした。



「あの~、さっきの手帳、わたしとおなじなんですよ」



「ふーん、だから?」



「どこで買ったんですか?」



「教えない」



「え~、あたしのは原宿の雑貨屋さんですけど」



そういいながら
すみません女が
学生鞄から
手帳を取り出す。



たしかに
あたしのとおんなじやつ……。



「はあ~、あたしは~、渋谷のロフトだよ」