フルフェイスのヘルメット。



顔は
まったくわからない。



わずかに
言葉を交わすと、
たけるが男に
封筒のようなものを渡した。



と同時に、
なにかを
受け取ったように見えた。



なに、
知り合い?



てか、
なに渡したの?



エッチ本とか!?



まさかね~



すぐさま
バイクが走り去る。



たける。



そのまま
自宅マンションのほうへ。



あたりが
薄暗くなりはじめる。



見失わないように
ついてく。



よしっ、
これはチャンスかも。



ばったり
出くわす。



そういうシチュエーションに持っていこう。



ここは
いったん先回りして、
正面から「あっ、また会いましたね」みたいな。



でも、
べつの場所に行ったらどうしよう。