まだ呼吸が整わないのか
苦しそう。



そこで
ちょっと気になることを思い出したので聞いてみた。



「あのさぁ、体弱いっていってたけど、なんかの病気?」



「あ~はい……心臓です」



「マジで!じゃあ、走っちゃヤバいよな。ごめ~ん。ぜんぜん知らなくて……」



「ううん……これくらい大丈夫ですよ……チアのほうがもっと激しいですから……」



「苦しそうじゃん。ほんと大丈夫?」



「じっとしてれば……」



「ほら~やっぱり無理してんじゃん。なんでも早めにいってくれてればさぁ……」



そこまでいいかけてやめた。



なんでもいってないのは、このあたしのほうじゃん……



そしてその日は、
結局話しそびれてしまった。



ひかりは
あたしから話すのを待ってたようだけどね



でも、
もうそんな気分じゃなかった。