それが
どんなに大切なものだろうと、

あたしには関係ない。



自分が満たされば
それでよかった。



人の痛みなど
知ったことじゃない。



当然
やばくなると逃げた。



掴まるほど愚かじゃないし、騙されるようなバカな女じゃない。



もっとも
自分が汚れてるのは知ってる。



でもそれを
隠そうとは思わない。



あたしはあたしなんだから。



だけど、
わかってた。



こんなことじゃいけない。




こんなことしてたら、いつかほんとにダメになる。




そうだ。



あのときと変わらない。



なんら変わってない。


あのときのまんまだ。



自由になったように思えて、まだ地獄にいた。



ここから抜け出さないといけない。



そのためには必要だった。



お金。



お金さえあれば
だれにも媚びなくていいのに…