それがわかった。


少女は
懸命に命乞いした。



それでも
あたしは許さなかった。



力の続く限り
首を絞めた。



後頭部に激しい痛みを感じるまで。








翌朝、
何事もなかったように
6人は揃って
朝食をともにした。



それを
告げ口するものはなかった。



これは
後になったわかったことだが、

あたしに蒲団をかぶせた少女はほかの少女に命令されてやったのだ。





主従関係。




支配するものとされるもの。



たった
6人しかいなくても
そういったものが存在することも知った




そして
だれもが一度は
その儀式的ともいえる

リンチを経験していることだということも。



しかし
あたしの知る限り
あの夜以降
そういったことはなくなった。



たとえ
敵あるいは主従関係であっても、命の危険を冒してまでやることではないのだ。