「そういえば、わたあめ毎回食べるよな。」



毎年行われる夏祭りでも、欠かさず買わされた。




へ?とこちらを振り向いた叶夏の口にわたあめが付いているのが見える。




「もー、わたあめ付いてるよ。」



ほんとおっちょこちょい。


持っていたティッシュで口を拭いてあげる。





「あっ、ありがと…」



「?顔赤いよ。」



で、なんでわたあめそんな好きなの?と問う。





「そ、それは…」



「うん?」



「小さい頃、海星が初めて買ってくれた、ものだから…」




小さな声だけどそう聞こえて首を傾げた。