「…はぁ」



「なんだよ。」



突然聞こえた溜め息に、声を上げるのを止める。




「前から思ってたけど、海星って叶夏さんとそっくり。」



「どこをどう見たらそう思うんだよ。」



「声は大きいし、全部考えないし。だから俺応援してたのに。」




そりゃあ、小さい頃から一緒だったよ。



やんちゃな叶夏と一緒に遊んでれば性格も似るだろうけど。





(はて。)




「応援、してくれてたんだ。」



「可能性があるなら、俺は応援するよ。」




さっきの怒った顔はどこに。



廊下を歩く友達が不思議そうにこちらを見て通り過ぎていった。