「…な。」 なんで。 「…眼鏡返してください。」 なんで、こんな近くに。 「佐伯…だよな?」 くりっとした目は昨日見た時と一緒。つまり…俺が捜していたのは佐伯だったということ。 「やっぱり可愛い…」 「なん、で。」 「え?」 「なんでそんなこと言うんですか?」 驚くより、全て合致して納得した。 被ったように見えたのはただ同一人物だったから。 なのに、 「泣いてる?」