「佐伯、」 ちょいちょい、と海星が手招きをすると大人しく佐伯はこっちに来た。 今、教室にいるのは俺たち3人だけ。 それが運が良いのか悪いのか。 「あのな、この写真の子を知ってるのは誰もいないけど。会ったことがない人はあまりいないんだ。」 意味…分かんないんだけど。 佐伯はなんのことか全く分からないから、話を聞くだけ。 ――だったのに。 「つまり、こういうこと。」 「――きゃっ」 海星の思わぬ行動で、予期せぬ展開を迎えた。