「それにしても、めんどくせーよな。」
「海星、それだけは言っちゃダメだよ。」
「だってさー?文化祭とかなんで楽しめねーんだよ。」
両腕を首の後ろで組んでダルそうに歩く海星を横目に俺はのんびりと歩く。
"生徒会会計 海野 颯斗"
そんな肩書きを一年生で持ったからそれは事実だけど。
「そう言いながら、仕事出来るよね。」
「……うっせ。」
海星も会計として生徒会に入っていて。
一年では一番出来る、と先輩たちに期待されてる。
「羨ましいよ。」
俺、どれも平均並だから。
一人で照れてる海星を見て俺は笑った。