『じゃあ、いってらっしゃいー』 と教室から閉め出された、数秒前の俺。 「はめられた…」 バカだろ、ほんと。 「失礼しまーす…」 いなければいいのにな、と思いながら音楽室に入ると小菜都が俺に気づいて吹くのをやめた。 「今日遅かったね。」 「捕まってた…」 もうあいつら嫌いになりそうだ。 そう愚痴を零したら、小菜都はくすっと笑った。 …最近の小菜都はほんと心臓に悪い表情ばかりしてくる。 今だって…心臓痛いんだ。