目の前の葵は、口を押さえて泣いている。

俺が手を伸ばすと、葵の身体がビクッと震えた。

まるで

化け物でも見たような目で俺を見ている葵。

そりゃ、そうだよな……

「ごめん。」

俺はそう言って、教室から出て行った。