『それでね、蔵ちゃん。私の彼がね、』


『あぁ、はいはい。もう解ったから!スッゲー優しくて、いいヤツなんだろ?何回も聞いたから!』


『アレ、そうだっけ?』


『そうだっつの。じゃあな、もう切っから。』


『あ、蔵ちゃ・・・・』












「っ、・・・夢。」






何だ、今の。反射的に起き上がった体。未だよく理解していない頭を落ち着かせようと、ゆっくりと深呼吸。




バカ。夢だ、夢。何でもない。ただの、夢。





ただの・・・・






姉貴の、夢だ。