寝てるとしたら聞こえないだろうけど、あたしはそう声に出してからドアを開けた。


あたし達の部屋は開けたら右側にベッドが並んでるんだけど、この部屋は逆だった。


あたし達の部屋と同じようにベッドが2台あって、蓮くんはドアに背中を向けて奥のベッドで寝ていた。



「蓮くん、起きて」

ベッドに近づき、少し屈んで蓮くんの肩を揺すった。