¥時給1000万円

なんとか伝票を渡し、息を切らす。

「…おいっ!テーブル番号と客層書いてねぇーぞー!!」
太い声が厨房から聞こえた。

すぐに気づきゴツい手から伝票を受け取るとすぐにテーブル番号を確認しに行く。
「…なんだよ…!」
「…てっ…テーブル番号を書き忘れちゃって…!」
「…何やってんだ…!!…7だ!7!!」
慌てて書き込むと厨房へ渡しに行くが既に何人か従業員が並んでいた…。


…間に合ったか……!?

たいした距離でもないのにもはや虫の息だった…



すぐに自分が伝票に渡す番になった…
ようやく厨房に渡せる………。


伝票を渡そうとすると…

「…今回はとっといてやったが、次はもう早い者勝ちにするから気をつけろよ…」
先程のコックが伝票を確認しながら言った。

「…あっ…ありがとうございます…」

心臓の鼓動が徐々に気にならない程度におさまっていった。



……た…助かった…。