店内の目が彼に集中した。
大きなバッグから1000万もの大金を取り出し、兵士に渡す。
「…8番…一口で…」
沈黙が続いた中で、か弱そうな男性が手を挙げて永井に一口賭けた。
永井は体が再びビクッとなったのに気付いた。
「…さぁーて!そろそろBETし終わったかな…!」
客が真剣な眼差しで開票を待った…。
「…ではこれより開票致しまぁーす!!」
オーナーはそう言うと兵士から投票ボックスを受け取り、学校の机に似たものの上にそれを乗せて太い右手をその穴へ入れ、ガサゴソと探った。
ドキドキと鳴る胸が苦しかったが手が固定されていて押さえられなかった。
オーナーが最初の一枚を取り出し、ピラッとめくった…。
「……櫻井…!」
6番に位置する従業員が安堵の声をあげた。
呼ばれた名前を兵士が空いているカウンター席で記録している。
「…二葉…!……浜風……!……灘…!」
続々と呼ばれる従業員の名前…
「…永井…!」
「……よしっ!」
だが安心はしていられなかった。最終的に票が少ない人がアウトになる。もちろん複数人いたとしてもどちらも『クビ』だ。
出勤初日から『クビ』になる訳にはいかない。それは非常に恥ずかしいことだし、何より血しぶきがある壁にこの状態で固定されていることに何かがありそうで恐ろしかった…。
「…開票は以上だ!!」
オーナーはまた真剣な声で言った…。
結局永井は3回しか名前を呼ばれなかった。
果たして…
大きなバッグから1000万もの大金を取り出し、兵士に渡す。
「…8番…一口で…」
沈黙が続いた中で、か弱そうな男性が手を挙げて永井に一口賭けた。
永井は体が再びビクッとなったのに気付いた。
「…さぁーて!そろそろBETし終わったかな…!」
客が真剣な眼差しで開票を待った…。
「…ではこれより開票致しまぁーす!!」
オーナーはそう言うと兵士から投票ボックスを受け取り、学校の机に似たものの上にそれを乗せて太い右手をその穴へ入れ、ガサゴソと探った。
ドキドキと鳴る胸が苦しかったが手が固定されていて押さえられなかった。
オーナーが最初の一枚を取り出し、ピラッとめくった…。
「……櫻井…!」
6番に位置する従業員が安堵の声をあげた。
呼ばれた名前を兵士が空いているカウンター席で記録している。
「…二葉…!……浜風……!……灘…!」
続々と呼ばれる従業員の名前…
「…永井…!」
「……よしっ!」
だが安心はしていられなかった。最終的に票が少ない人がアウトになる。もちろん複数人いたとしてもどちらも『クビ』だ。
出勤初日から『クビ』になる訳にはいかない。それは非常に恥ずかしいことだし、何より血しぶきがある壁にこの状態で固定されていることに何かがありそうで恐ろしかった…。
「…開票は以上だ!!」
オーナーはまた真剣な声で言った…。
結局永井は3回しか名前を呼ばれなかった。
果たして…


