「…一回ここへ足を踏み入れたならもうここからは出られない…だから…変に今詮索するのはやめとけ…」
「…そんな!」
急いで寝室を出た…。
「…お…おい!永井くん…?」
人がいないのを確認して従業員用のバーカウンターのドアを開けた。

よしっ…誰もいない…!

逃走する自分の足音が跳ね返って誰かが追ってくるような感覚におそわれた。
何度も後ろを振り向いてはただひたすら走った…。



父さん…母さん…誰でもいいから助けてくれ…!!







「ハァ…ハァ…」
出口の扉の前に着いた。


とにかく逃げなきゃ…!!

永井はドアノブに手をかけた…