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「…うっ…!」
トンネルの中ほどではないが同じにおいがした…。

ここは以前にオーナーが書類をコピーしに行った場所だ。奥にはちゃんとコピー機が置いてある。

一体このにおいの正体は何なんだ…!?

「…まぁ…ちょっとにおうわね…。男しか働かないからこんなに臭いのかしら…。」
オーナーは大きな窓を開けた。外は塀で囲まれており、まるで牢獄状態だった…。

カーテンがついた更衣室は窓際に十個、ロッカーは部屋を入ったすぐ傍に数えられないほど並んでいた。

「まず空いてるロッカーにその荷物を置いてね…!」
鍵が付いてるロッカーを開け、持っていたボストンバックを入れた。
鍵を腕に付けオーナーの方を向く。
「…よし!じゃあこのサイズでいいかしらね…!」
オーナーはいつのまにか仕事用の制服を持っていた。
「…たぶん大丈夫だと思います。」
「じゃあそこの更衣室で着替えてね。」
「…はい。」
パッと見て一番きれいな更衣室に入った。

…ん?

更衣室の壁や鏡に赤や黒の点々が所々付いていた。少し拭いた跡もある…。

とりあえず着替えた。
その白い制服は袋に包まれてきれいな折り目がついている。