次の日の土曜日…

連休中はほとんど朝からコンビニのバイトが入っていた。

今度から働く『ネック』のオーナーと違って、今働いているコンビニの店長はほっそりしていて話し方もおどおどした感じだった。何か頼りないオーラを醸し出している店長にバイトを辞めると告げるのは簡単だった。

「……そ…そう…。……分かった!…きっと個人的な理由があって辞めるだろうから何も聞かないけど……正直残念だな…。…でも永井くんなりにこれからもがんばってください!…たまには遊びに来てくださいね!」
「…はい!突然ですいませんでした…。」
深くお辞儀した。

あさっての月曜日にはこの仕事が終わる。
店長には悪いがやっと安い時給から解放されるんだ…!






夕方になり今日は定時であがらせてもらった。いつもは体力がある限り密かに延ばして金稼ぎならぬ時間稼ぎをしていたのだが、今になってみれば早く帰りたい思いだった…。

「…お疲れ様でした!」


さて…例の場所へ行かないと…!

ペダルを強くこいだ。



もう道を覚えたようであっという間にオーナー宅のポストの前に着いた。