「…金は出す!…だからこの回は…こいつがなぜ票を得たのか聞きてぇ…!」
「………いいだろう…」
従業員の間から「よしっ」という声がちらほら聞こえた…
「……おいっ!教えろ!てめぇのイカサマを!」
6番テーブルの男が立つ。
「……お前が考えてるようなイカサマなんかじゃねぇ…!………まぁ教えてやるよ!俺の必勝法をなぁ!!」
鎖から解放された従業員は大島を残して部屋の端に寄った。
「…お前は投票用紙のすり替えとかグルがいたりとか…そんなことを考えてんだろ?…そうじゃねぇ…。…まぁある意味グルはいたのだろうが、それはまた後で話す…。まぁ大ざっぱに言うと、俺はただ単に…こいつら(客)に損得を与えただけだ…!」
「…損得だと…?!」
「…あぁ…!」
客たちは思い当たる節があるような表情をしていた。
「……何をした…!」
「…お前と俺…どっちについた方が得かってことだよ…!」
「………」
男は口を半開きにして聞く。


