「……お友達の死ぬ姿を見にきたのか…」
オーナーが口を曲げて笑った。
横目でオーナーを見ながら前を通り過ぎる。
大島…!
どこにいる…!
右側から繋がれている従業員を一人一人確認していく。
そして………
『クビ』になった従業員に到達した時だった…!
「……大島…!」
血まみれになって繋がれている…
あれはまさしく大島だった…
大島は『クビ』になった従業員の横で繋がれていた。
よかった~…!
爆発寸前の心臓が一気に収まったのが分かった。
鎖から解放された大島のもとに駆け寄る。
まるでシャワーでも浴びたかのように大島の髪の毛から雫が垂れていた。
「……大島…大丈夫か…!?」
「…あぁ…ちょっと目に入っただけだ…」
2人の会話をオーナーは見ている。
永井はそれに気づいていた…
誇らしいのだろうか…
自分の手の上で駒として動かせる俺たちの存在が…


