¥時給1000万円

「……合計で1億8千万用意しとけばいいのね!……分かったわ!!…じゃあ…次はこちらの紙ね!」
「…これは何ですか?」
先程の用紙よりはパッと見ても理解できないような複雑な内容の用紙だった。
「…う〜ん…そうね!いわゆる働くために大切な保険なのよ!……前のアルバイトではこんなの書かされなかった?」
「…無かったっすね…。コンビニだったんで…。」
「…あっ、そうね。最近のコンビニはあまりこういうの書かないものよね。…………じゃあ…書きましょうか!…書くことはさっきとそんなに変わらないわ!私が言ったところだけ書いていってね!」
「…はい…。」
「…う〜んと…まずここに名前と住所とお父さんの名前とか書けるところは全部書いていってね!」

オーナーが言ったとおり書けるところはすべて書いた。文字をかなり書いたたもだんだん手首が疲れてきたがお金のことを考えるとその辛さも吹っ飛んだ。

だいたい埋まったと思い、少し見直してから言った。
「…できました!」
「…はい!ありがとう!あとはお父様かお母様の同意が必要なの。…ここに必要事項を書いてきてもらってね!」
「…はい!分かりました!」
「…んじゃここに印鑑押して!」

今回は名前が少し傾いた状態で印鑑が押されてしまった。
「…はい、よくできました!じゃあこれは持ち帰ってね!」
「……はい!」
今の用紙を鞄にしまった。




これにて、永井 優…



…契約!




「…それはなるべくあさってぐらいまでに持って来て欲しいんだけど大丈夫かなぁ…?来たときにあった家のポストに入れてくれればいいんだけど…!」
「…はい!じゃあ入れときます!」