¥時給1000万円


「…まぁ特に何の意味もないだろ。」
「………じゃ…じゃあ…」
「…あぁ、兵士はオーナーとグルだ。いや、むしろ兵士らが主犯だ…。」
「…えっ!?そ…それは本当ですか!?」

深刻な表情をして話を続けた。
「…うん…。確かに今回この地下労働では兵士らが主犯になっている。オーナーはむしろ兵士の下についている形だ…。」
「…ま…マジっすか!?」
永井は目を見開いて二葉を見た。そして彼の手元に視線を向ける。

「…あぁ。オーナーは絶対に自分の手で犯罪を犯さない。むしろオーナーは主犯だと思われやすいが、そこに目をつけて兵士らはオーナーをそのような役どころに置いたんだ。そして監視役にもまわしてやれば一石二鳥ってところだろ…。」

「…なるほど。」
永井は目を閉じて頷き、理解した。


「…これでいいかな…?」


「……じゃ…じゃあ…最後に…一つだけ質問させてください……」
「…なにかな?」

永井は目をそらして確信をもったように言い放った。


「…二葉さんは……なんでそこまで知ってるんですか…?」