ゆっくり二葉の顔を見上げる。
「…………じゃ………じゃあどうやって…」
「それは言わないって約束だよ。永井くん…。」
即答された。
「………他に質問は?」
「…………」
「………無いならこれで…」
「………待ってください…!…まだある!まだあります!」
二葉は一呼吸置いた。
「…手短に頼む。」
再び薪をくべ始めた。
二葉の手元を見る。
「…はい、了解しました。」
永井は脱出方法の次に気になっていた点を尋ねる。
「……兵士たちの中に………オーナーとグルを組んでる奴はいますか…?」
二葉は微笑を浮かべる。
「……んじゃぁ…逆に尋ねるが、なぜ彼らがグルだと思うんだ…?」
「…じ…実は…寝室で俺の下で寝ていた人が『クビ』になった日にベッドを整えていたら、遺書のような手紙を見つけたんです…。」
「…どんな内容だったんだ?」
永井は覚えている限り、手紙の内容を説明した。
「…なるほど。ちなみにその手紙は残ってるか…?」
「………は…はい…。たぶん、残ってます。」
「…そうか…………」
息をのむ。


