「………残念ながらあと少しというところでオーナーに見つかったよ…。僅かに監視カメラに佐田が映ってしまったらしい…」
「…じゃあ二葉さんはどうやって!…教えてください!」
「……いやダメだ…。君を巻き込みたくないんだ!……大丈夫…!脱出したら必ず君を助け出す!必ずオーナーを刑務所に送ってやる!」
少し間をおいて永井は言った。
「……分かりました………それを信じて待ってます!」
そう言うとしばらく沈黙が続いた。
「………他に聞きたいことはあるかい…?」
薪をくべながら二葉は言った。
パチパチと薪が燃える音が耳に入る。
永井はこの際だから聞かなくてはならないと思った。
「……いくつかあるんですけど…」
「…何だい?」
二葉は即座に顔をこちらに向けた。
「…その脱出方法は…単純に道を進んで行くんですか…?」
まずは気になっていたことをぶつけた。
「……単純にそうしただけではここからは出られないな…。各人にはGPSがあるし、監視カメラもあるから、さっき見せた映像ですべてが筒抜けだし、実はオーナーは頻繁にこれを見てる。」


