¥時給1000万円


『………あなた今までどこ行っていたの!?』

「…父はただ『すまん』としか言わなかった…。ただ明らかに何かから生還してきたようだった…。」
「………警察とかには言わなかったんですか…?」
「…来てもらったさ。その後父も事情を話して、ここの近くにある大きな警察署に来てもらったらしいんだけど……入り口が見当たらなかったらしい…」
「……そうなんですか…」
「………その後何度も行ったけど、君も入ってきたあの家の裏口は、ここには通じていなかったようだ…」
「……でもなんで二葉さんはここに…?」
「…父のことを信じたかった…。だから自分が何か掴めるんじゃないかと思って、ある時両親が寝た後、夜中に1人でここに来てみたら…」


『………なんだここ…?』

薄暗いトンネル…恐怖心と闘いながら前へ前へと進んで行った…。


そして…


『…あ~ら…どこから迷い込んだ子羊ちゃんかしら~』
突然の後ろからの声に心臓が飛び出しそうになる。

『…あなたのこと知ってるわぁ~。二葉 竜二の息子 孝義よねぇ~!』