「ここは基本的に私だけが利用している場所だよ。」
そう気さくに話すとスタスタと橋を渡っていった。
遅れぬようついていく…。
小屋は木造でできた比較的キレイな建物だった。
永井は小屋の鍵を開けて中にはいるよう勧める。
目をキョロキョロさせながら入ると、どこにでもあるようなキッチンだったりシャワールームだったりベッドだったり…白い木でその家を形成していること以外、普通の家と変わらない。
二葉は部屋に入るなり玉状の電気をつけた。
部屋の寒さで余計身震いを感じた。
「……どう?気に入った?」
「……………まぁ。」
一体二葉は何でこんなところに連れてきたのだろうか…。永井はなぜか警戒してしまった。
「…まぁ座んなよ。」
「…は…はい。」
ベンチのような木材の長椅子に座る。
お尻がひんやりしたためゆっくり自分の体に慣らしながら座った。
二葉は暖炉で薪を入れて火を灯し始めた。
二葉はその間に首を回してあたりを見回した。


