¥時給1000万円


「…俺たちはみんな借金を抱えてここに来ている…。今もまだ返済しきれてねぇ。返済しきるまでこんなとこ出れねぇし、その間あのオーナーに子機使われてるだけだ…。話したくねぇが俺なんか億単位の借金があったからまだまだ出れねぇんだ…。お前ぇもだろ…?」

永井は大島の方へ顔を向けるが彼は目を閉じて真剣に話を聞いていた。
億単位の借金を聞かされたことを初めて知った兵士たちもざわざわし始めた。

「…最初は……最初は興味半分で来てみただけだったんです!………だけどどんどんオーナーの言葉に操られてどんどん金を借りてはパチスロとか、ここで負けたりで…」
「………ちなみにお前が行ったっていうパチスロの店はなんて名前だ…?」
「…確か…『マイドリーム』っていうとこでした…。」
「………くそっ!あのクソオーナー、まだやってやがったか…!」
「…みなさん…も?」
「……………あぁ…そうだ!あそこは絶対ぇ当たらない。当たったとしても元を取るぐらいしか稼げねぇ…。」
「…でも俺が行った時はかなり出していた奴がいたぜ…!?」