¥時給1000万円

…見苦しい…………


非常に見苦しいこの光景が嫌いだった…



金田の首までの顔はこちらを向いていた。

口や目を大きく見開いて その痛々しさが伝わってくる……。


「……苦しんで死んでいったな……」
奥の方で従業員の誰かがかすれた声で言った。


金田は即座に兵士たちにより拾い上げられ 首なしの体と共に部屋の外に出される。



それと同時に自分たちを縛っていた鎖も解かれる。


部屋に広がる異臭に耐えながらも 所定の位置であるカウンターの前に戻った。



「また当たったぜぇ〜!」
「…やっぱたまんねぇなぁ〜…!」
何人かの客が誇らしげに言う。
今回もあの男は10口を賭けて儲かったらしい。
「…金が余って余ってしようがねぇんだよ…!!」

その言葉を聞いて髪を立たせた若い男の客が立ち上がった。