￥時給1000万円

それらのテーブルの奥には１〜４のテーブルの間から見えるように円卓のテーブルが３つ並ぶ。つまり１と２の間から見えるのが５番テーブルであるというように…。

あの10口賭ける ホームレスのような気取ったオヤジは６番テーブルに依然として座っていた。


５〜７番テーブルの先には再び１〜４のように四角いテーブルが５〜７に重ならないように配置されている。

店に借金をした か弱そうな男は８番テーブルで、先ほど永井が注文を受けたタバコの煙で充満していたテーブルは９番テーブルであった。
結局あの８番テーブルの男は昨日の第４部で オーナーの言いなり通り 残りの300万を全て１人の従業員に賭けたが見事に的が外れた。しかも利子が20％のため店から500万を借りたこの男は、さらに100万を上乗せして返さなくてはいけなかった。そして元々あった100万も賭けて失ってしまったため、実質上 男は700万の損をしたことになる。うまい話などはなかった…。

昨日いたスーツを着た男性は11番に座っている。服にシワがなくキッチリ整えて着ていた。


そしてその奥にそれぞれ部屋の端にもたれ掛かれそうなほど奥が窮屈に見える12番と13番の長いテーブルがあった。



他にもちらほらと客はいるのだが、自分が注文を受けた客以外の中ではこれといって特徴がある客はなかった…。
だいたいが酔っているぐらいだ…


そうこうしている内に時間がやってきた。

オーナーの太い声である。
「…ゴホン…………時間だ…！……では本日最初に『クビ』になる者を決める…！」