¥時給1000万円

頼まれたことを厨房に告げると、まだハツの部分が余っているとの答えがあった。


伝票に書いて渡すと数分後にすぐ料理が出てくる。

「…はいよ!」
自分の伝票をよく受け取ってくれる白髪混じりのおっちゃんが受け取ってくれた。
「……どうした…?顔色わりぃなぁ…。」

それもそうだった…
心臓の部分にあたるハツは いとも簡単に焼肉となった…。

茶色に焼けたハツの表面はカリッとしており、ジュージューとまだ音をたてながら 香ばしい匂いを放っていた。


これが人間の…心臓…………


考えれば考えるほど吐き気をもよおした…

「…お待たせ…致しました…」
「……おっ!どーも!」
そう言うともくもくとハツを口にほおばり始めた。


生々しい音をたてて食する男の姿を見て、遂に限界に達した…
「うっ…!だめだ…!」
再び部屋の片隅へ引き下がる。


「…ゲホッ…!ゲホッ…」
部屋の隅もあまり良い場所でもない…。
しゃがんだ位置からだと毛や埃などの汚れがかなり貯まっているのが分かった。



カラン…


後ろで何か薄い鉄の音がした…