先生は、風邪薬を取って、涼に渡した。

「ゴメンなさい。
私今日、親戚の結婚式があって、もう行かなきゃなんないの。

様子、見ててくれる?」

「…分かった」


それを聞いて先生は出て行った。


「…優。大丈夫か?」

「熱い…」

「…クーラー付けるか?」

静かに頷いた。

しばらくすると冷えてきた。


「涼…寒いよぉ」

涼は隣に潜り込んできて、あたしを抱きしめた。


「…温かくなるだろ」

静かに頷いた。


涼の体温が伝わってくる。

―――温かい。


しばらくすると、涼があたしを抱えあげて、部屋まで運んでくれた。

部屋に行く最中に、みんなに会ったからそのまま付いてきた。