あたし達は談笑しながら、寮に戻った。


「「ほな。また」」

「うんっ! バイバイ!」


涼。
もう帰ってるかな…?

――ガチャ


「ただいま~…」

「…おかえり」

帰ってきてたんだ。


ベットに倒れ込み、カツラを取って、ピアスも取った。

涼はベットで雑誌を読んでる。


「…足、早いな」

「見てたの?!」

「…窓から見えた」

「…そ、なんだ」

涼は雑誌から目をあげてあたしを見た。
そして固まる。

「何?」

「優って…もしかして椿姫か?」

「え、今更…?」

「やっぱり。
昨日、カラコン取ってたから分からなかったけど…優だったのか」


涼はそう言ってゆっくり近づいてくる。


この行動にまた胸が高鳴る。