視界に映る、犬と同じカッターの刃。 刺した人の顔を見た。 見覚えがある。 だって、その人はあたしが潰した族の総長だったから。 「み、溝川…」 溝川はフッと笑って走って行った。 犬が危ない。 どうしても、犬は助けたい。 震える手で犬を抱えて、ここから近い動物病院に向かった。 足を動かすたんびに、その振動で迸る激痛。 痛すぎて、麻痺してきそうで。 意識なんか、スグに飛びそうで。 でも、この犬の命は大きくて。 病院に着くと、受付の人があたしを見るなり病院に電話をかけた。