もっと、ずっと。






茜が俺の胸の中に飛び込んできた。
一瞬のことで
そこだけ時間が止まったような
気がした。



茜はゆっくり手を離す。




「純也。道重くんから全部聞いたよ?」

「えっ?」

「純也がどうして別れようって言ったのか、なんでそんなことになっちゃったのか・・・」

「・・・」



もしかして・・・。
俺がガンってことも知ってる・・・?




「純也、あたしを苦しめたくなかったから、悲しい思いをしてほしくなかったから!!あの時・・・わざとひどい言い方したんだよね・・・?」

「・・・」




俺は下を向いた。
やべぇ・・・泣きそうだ。




「そうなったのは・・・「ガン」だからでしょ・・?」




やっぱり知ってたんだ・・・。
俺を屋上を出ようとした。
だけど、茜は手を握ってきた。